ハリウッド映画『トランボ』(2015)を見た。すげえよこれほんま。製作国の民主化度というか、その国で獲得された人権概念の健全性の指標となる(ほんまか)という意味で、こないだ見た韓国映画『弁護人』(2013)と似た良さがある。もちろんストーリーは全然違う。早い話、本邦でこれが作れるかという基準で考えてみてください。歴史をそれなりに忠実に描き(不正確な点もあるらしいが)、かつ不当な人権侵害を告発し、またそれにより失われた名誉を回復させ、かつハッピーエンド等のカタルシスを得られる娯楽作品としてのフォーマットを忘れない、という条件のいったいどれが満たせるか、と。常識的に考えて本邦の作品には無理だろ? もちろんまともな製作者は本邦にもいるんだろうけど、(人権侵害の)歴史を描いて商業的に成功しそうなのってあるか?という話。まあこの『トランボ』は予算1500万ドルだったのがボックスオフィスが1100万ドルなので赤字だし、商業的には失敗したようだけど(わはは)。
まあこういう作品が本邦に(おそらく)ない(または少い)ことを銘記して生きて行ってください。本邦はそういう人権後進国だったわけです(知ってた)。
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