クラスター対策専門家と名乗る人物による怪文書が投稿された。
この怪文書はこのiPadか何かのNotesアプリの上で作られたメモ書きをスクリーンショットしたもので、 JPEGをこちらに保存しておく。
こういった非公式の文章は、10年後にはおそらくこのアカウントごと消失してしまっているだろうから、後で言い逃れができないようにするためだ。JPEG なのも、画像を消してしまえば、テキストだと、後々足がついてしまう発言自体をなかったことにできるからだ。したがって、これを文字起こしする意義はあろう。
この文章は、クラスは大属クラスター対策班にして専門家会議のメンバーである(おそらく)押谷仁が本音を不用意にも見せたものである。なぜ押谷か。日本公衆衛生学会で3月29日に行われたクラスター対策研修会における彼のスライド「COVID-19への対策の概念」の一見矛盾する内容からメッセージを解読した牧野氏によると
- クラスター対策は事実上破綻した
- それにも関わらず押谷氏はその破綻を認めない
ことがわかるという。一方で、上の文書(
甲とする)における主語は「集合としての専門家」っぽく書かれているがまず間違いなく一人であろうし、内容によると、その専門家はクラスター対策の破綻を認めていない。クラスター対策班のうち西浦氏は既にそれを認めている。であれば自動的に押谷であると演繹される。
その事は、この文書に先んじて同アカウントからまず提示された西浦氏による文書(
乙とする)と、続いて押谷氏による文書(
丙とする)間に発生した誰の目にも明らかな矛盾が、実は矛盾ではないのだとするくどくどした弁解が文書
甲に含まれていることからも、おそらく本人である押谷氏によるものだろうと推定できる(本人でなければ「誤解」を解く必要はなさそうだ)。
この文章甲において押谷は迂闊にも「クラスター対策の仕事を続けさせてください」と言うことで、クラスター対策の破綻をごまかした。彼が3月29日の研修会で出したスライド17枚目において、
中国やシンガポールの対策とは異なる日本独自の対策
と書いており、結果を保証しなければならない政策であることを忘れて独自の対策であることを優先させたことを吐露している。
この時点で、彼は人権を尊重することができないタイプの科学者であるということが示されている。そこへ来て、この文章甲である。「中国やシンガポールの対策とは異なる日本独自の対策」であるからこそ「クラスター対策の仕事を続けさせて」ほしいのだろう。
専門家会議の中には彼と同じメンタリティーの人間もいるだろうが、結論としては少なくとも押谷氏に関してはマッドサイエンティストだと言える。この点は東京大学物性研究所の押川毅氏や国立遺伝学研究所の Koichi Kawakami 氏も同様の批判を行っているが、ここでは彼が人権への冷淡さを持つことをよりはっきりと示す。
(安倍首相は直接言及していないが日本政府により採用されていることが明らかな)集団免疫戦略自体が、「適者生存」と言う社会ダーウィニズムのイデオロギーから直接に導かれる優生政策であるため、政府が率いるこの集団免疫戦略と齟齬なく協同できるタイプの科学者は優生思想に親和的か、もしくは既にその思想を内面化していると言って良いい。まともな神経であれば政府の優生学的集団免疫戦略に異議を唱えて聞き入れてもらえなければ任を辞すのが自然である。翻って彼はそうでない。
つまり押谷氏は中国人捕虜を「マルタ」として扱った石井四郎率いる731部隊の優生思想イデオロギーに親和的であり、米兵の生体解剖を行った石山福二郎含む九州帝国大学医学部、更にはナチスドイツのメンゲレ医師と同じような人権侵害を現在進行形行っている上それをやめようとさえ考えてはいない。「クラスター対策の仕事を続けさせて下さいだと?この人殺しが。人権侵害の規模としては九州帝国大学医学部生体解剖事件の比ではなくそれこそメンゲレ医師が形容に相応しい。(※2020/04/13追記:メンゲレよりは石井を使うべきだったかもしれん。まあ比喩だからなんでもいいんだけど
このマッドサイエンティストどもは押谷"メンゲレ"仁だけでなく、おそらく専門家会議やクラスター対策版の他のメンバーも多かれ少なかれ似た傾向を持っているはずである。全てが終わった後)、お前らは破綻した公衆衛生政策を無理に通そうとした結果、死ぬ必要のなかった人間をむざむざ多数死なせたことを組織的に行った責任を問われることになるだろう、少なくとも俺は絶対に許さない。その時俺が生きていればお前らの責任を絶対に問う。お前らを生かしながらその罪を償わせてやる。
絶対に逃しはしない。自殺もするな、この嵐が過ぎるまで絶対に生き残って居れ。もちろん責任が問われる対象はお前らだけでなく首魁の安倍首相夫妻も一緒にである。その時自分が無罪であると言う証拠を提示できるように、せいぜい今のうちから保存または焼却しておくがよい。
大体この程度の長さを「大変長文」だなんて笑わせる、2015年度センター試験国語(小説)に出題された岡本かの子「快走」に謝れ。それどころかどのセンター評論問題よりも短いので評論問題にも謝れ。いや謝らなくていいですが。
※2020/04/11追記
こんな事は一月以上前から言われてきたことだったことに気づいた。下は甲山先生のツイートから。
※2020/04/12追記
時系列で言えばそれを最初に言うべきだったと思うんだが、言わなかったのは「人民がパニックになるといけないから」隠した、といういつものエリートパニックだったことになるのでやはり押谷は依然として糞である。まあ、もう一つの可能性としてはそれがそもそも嘘だった可能性がある。じゃ国会で答弁した1日の検査能力が数千というのはなんだという話で(もちろん1日一万もいかない能力だとすぐ飽和してしまうのは明らかだが)、であればあべの1日2万件やりますというのは真っ赤な嘘だということの傍証にもなるな。まあせいぜい頑張って嘘でなくなるようにしてみろ。糞が。
※2020/04/13追記
やはり俺の読みは間違っていなかったと言う証拠と言うの金が次々と上がってきた。
脚注
- ^ 牧野純一郎「3.11位後の科学リテラシー no.89」『科学』2020年5月号、印刷前校正原稿。閲覧日:2020/04/09。URL:
https://www.iwanami.co.jp/kagaku/Kagaku_202005_Makino_preprint.pdf
- ^ @koichi_kawakami. “@MasakiOshikawa これは「学者バカ」と言われても、しかたないと思います。” Twitter, 6 Apr. 2020, 8:55 a.m. (JST),
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1246949683215257600
付録
クラスター対策専門家を名乗る人物による怪文書の文字起こし
■フォロワーの皆様への感謝
すでに28万フォロワーを超え、また投稿への反応が想像を遥かに超えるほど多く、その状況にとても驚いています。動画投稿に字幕を付けてくださる方がいたり、文字起こしをしてくださる方がいたり、私たちの支援をしてくださる動きがたくさんあり、とても嬉しく、勇気づけられました。本当にありがとうございます。
■今ある悩みと今後の情報発信でがんばっていくこと
お叱りのメッセージの投稿に関して、「西浦と矛盾している」「クライシスコミニケーションとして一貫的な情報発信が必要だと思うが、大丈夫か」と言う、文章中の一行だけ抜き取って解釈されたコメントを直リプライ等でたくさんいただきました。このコメントに対しては、【西村も押谷も目指すところは一緒】であり、矛盾していないというのが私たちの考えです。Twitterでの投稿のテキストや画像、または後動画内で使われる言葉単体で見られてしまうと、どうしても矛盾と言えてしまう状況が作られてしまいます。
今回は、「どうしたら矛盾と思わずに伝えられたのか」と新型コロナ対策専門家一同、専門ではない情報発信と言うコミニケーションについて考え、難しさに直面しています。皆様の反応を受けて少しずつで申し訳ないのですが、誤解されないように表現するよう努めます。
※東京在住の方が読むのと、それ以外の地域の方が読むのとで、読まれ方が違うことも気づけました。改善できるように努めます。読まれる方もこのことに注意いただけると嬉しいです。
■「新型コロナクラスター対策専門家」アカウントを立ち上げた背景を改めて
アカウントのプロフィールに示す通り「大切な人に会えない、会いづらい今の状況を変えるためにはたくさんの方の協力が必要です。そのために情報発信が必要と考えました。」これ以上でも以下でもなく、そのための情報発信として、日本国内の新型コロナウィルス感染の動向やデータの分析結果、また新型コロナクラスター対策専門家としての最新のデータに基づいたメッセージが必要だと考えて、これまで、そしてこれからも運用していきます。
■皆様への切実なお願い
このアカウントからの情報発信は、あくまで「新型コロナクラスター対策専門家」としての情報発信です。新型コロナウィルス対策に関する情報発信は、この「新型コロナクラスター対策専門家@ClusterJapan」Twitterアカウントだけでなく、@Kanboukansen @MHLWitter などでも様々な切り口でされています。皆様にチェックしていただきたいアカウントを「新型コロナクラスター対策専門家@ClusterJapan」アカウントのフォローリスト「(今後も追加していきます)」にまとめています。
切実なお願いがあります。新型コロナウィルス感染防止に関する情報を、このTwitterアカウント「新型コロナクラスター対策専門家@ClusterJapan」だけでなく、「新型コロナクラスター対策専門家@ClusterJapan」アカウントがフォローしているアカウントが発信する情報にも触れていただきたいです。
新型コロナウイルス感染感染者数が増加の一途を辿る今、国民一人ひとりがそれぞれ自分のためだけではなく、他の人のことも想った行動をとることが求められていると考えます。そのために必要なクラスター対策専門家としての正確な情報、今の想いを提供したいと強く思っております。ただ私たちの発信する情報だけですと情報としての偏りが生じてしまうので、できるだけ多方面から情報を得て自ら考え行動するようにお願いしたいです。新型コロナウィルスの猛威が奮われる中、正解をみんなで模索できたらと思います。
新型コロナクラスター対策専門家として出来る限り情報を出して、皆さんに情報提供という側面から安心を届けられたらと考えています。これが難しい場合は、発信することに大きなリスクが伴い、投稿を止めざるを得ません。
■こうなったらと強く願うTwitter世界と私たちの叫び
新型コロナウィルスに感染していない人にとっては「自分がいつ感染してしまうのか」「感染したらどうなるのか」ととても不安なことだと思います。(私たちも一緒です。とても怖いです。それでも毎日クラスター対策に努めます)。既に感染し苦しんでいる人にとっては「この苦しさからいつ解放されるのか」ととても不安な気持ちだと想像します。亡くなってしまった故人にとっては「まさか自分が新型コロナウイルスで命を落とすなんて」とすごく悔やんでいることを想像します。
国民全員が不安に思う今だからこそ、国民全員で力を合わせて乗り越えないといけないと考えます。正義のヒーローみたいで大変恥ずかしいのですが。
Twitterは意見や思いを言い合える素晴らしい場であると捉えています。このような素晴らしい場になるように願い、私たちも発信し続けたいと考えます。情報発信して人の命が救えると考えたらいくらでも発信します。
オーバーシュートした場合には、十分にクラスタを追跡することができなくなります(※)。
私たちにクラスター対策の仕事を続けさせてください。
これからもよろしくお願いいたします。
※緊急事態宣言の対象区域外では、クラスター対策が続きます。