なお、本邦において朝鮮半島が南北で反目してくれてないと困るタイプの人はどこにいるかというと、おわかりでしょうが J-Alert を連発してミサイル避難訓練をさせたがり、すわ戦争だと杞憂したがる人たちです。それは同時に、南北分断の原因が当地を植民地として支配した大日本帝国の存在に由来することを認めない人と重なるでしょうが。もちろん、米朝首脳会談を中止すると聞いてその判断を支持してしまうような狂信的好戦主義者たちとも重なるだろう[3]。
これが韓国でヒットした事情はもちろん、本邦でも優れた映画として紹介されたらしいのも無理なことはなくて、そういった狂信的反共主義者や軍国主義者を除けば、兵士どうし仲良くなることも(物理的にはどうか知らんが心理的には)ありうるだろうしだとすれば顛末にも理解はできるという心の理論を持つ定型発達の観客が、兵士達が敵対する国の関係だったことを嫌でも思い出させられるという事情のたまらなさを伝える話として肯定的に評価したってことなんじゃないでしょうか。知らんけど。だからといって(当然ながら)共産主義を唱導する話でも(全然)ありませんので念の為。どう解決すべきかといった現実的なところに進めるのは映画がすべきことではなくて現実に生きる人間の責務ですが、この話の問題意識というか切実さはわかる気がしますね。
References
- ^ Shim Jae-myung & Lee Eun (製作). パク, チャヌク(監督). (2000). JSA (공동경비구역 JSA) [DVDの映画]. 日本: 東芝ディジタルフロンティアズ.
- ^ ヤン, ウソク. (監督). (2016). 弁護人(변호인/The Attorney) [DVDの映画]. 韓国: Next Entertainment World.
- ^ 韓国元統一部長官、米朝首脳会談中止を支持した安倍首相に苦言. 中央日報日本語版. 2018年05月28日.
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