今夜の嘘つきクローズアップ現代+では「自称難民」と来ましたが奥さん、これおそらくヘイトスピーチだ。
人種差別撤廃委員会の一般的勧告35「人種主義的ヘイトスピーチと闘う」(邦訳)では「保護される集団の構成員に対するステレオタイプ化やスティグマの押しつけ」も対象だと書いてあるが、まさにこれがそうなんではないのか。
2年前にヘイトスピーチ解消法の成立過程で条文の文言「適法に居住する」に由来する懸念とそれに対してなされた批判こそが、「第二条が規定する『本邦外出身者に対する不当な差別的言動』以外のものであれば、いかなる差別的言動であっても許されるとの理解は誤り」(PDF)であるとするヘイトスピーチ解消法の附帯決議の念頭にあった事情であった。その懸念が、まさにクローズアップ現代+の手によって今夜現実のものとなったわけだ。クローズアップ現代+の実行犯どもは、去年おこなわれた麻生太郎による「北朝鮮からの武装難民」云々等のヘイトスピーチ等を見て、「よし僕らもヘイトスピーチをやっていいんだ」と学習したに違いない。今日は、クローズアップ現代+が在特会NHK支部になった日として、そしてまた「千の丘自由ラジオ」になった日として今後本邦の恥辱の歴史にその名を残すであろう。
トルコから蕨に逃れてきたクルドの人で難民申請したが、いつまでも認定されず足掛け9年も経ってしまった例とか、またはシリアから家族で逃げてきたが父親だけ難民認定されないとかいうデタラメな例もありますし、自称どころか現実にアサイラムシーカーがなんぼでもいるわけだ。二つめに引いた記事のジャマル氏によると、2016年時点でシリアからのアサイラムシーカーだけで日本国内にはおよそ500人いたという。というわけで今夜のクローズアップ現代+の仕事は大嘘つきでした。前回に見た高度プロフェッショナル制度の回の邪悪さといい、嘘つきの名に恥じぬ仕事ぶりやな。おそらくディレクターが確信犯なのだろうが、報道機関、よりによって「公共放送」を名乗るNHKが率先してヘイトを流すというこの行状を見るがいい。これによって、当該番組またはNHKは産経の"先進性"に追いつき追い越した感ある。クローズアップ現代+は恥を知れ。
※追記(2018-06-09): 一度ポストしてからなんどか書き足したり直したりしたが、基本的な話の枠組みは見てすぐに書いた当日のものから変わっていない。書いてから他の投稿も見たけど、まあ判断としてはそんなに間違ってなさそうですね、という印象を受けるのでまあよくがんばった俺。
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