2021年8月6日金曜日

Twitterで多く観察される、知的水準の低い医者(≒やぶ医者)ケーススタディ:必要条件と十分条件の混同

「早期治療はCovidからの治癒のための必要条件である」を命題論理式として書くと以下のように書ける: \[\text{Covidからの治癒}\Longrightarrow \text{早期治療}\] (もっとも、早期治療が必要条件であることは(実際には)ないのだが、ここでは話を簡単にするためにそうしておく。 念のために書いておくと、Covidから医療の介入なく自力で回復した場合や無症状のまま陰性になった場合、さらには遅くに発見されてECMOに繋がれたが生還したと言うような場合に、早期治療は必要なかったということになるので、必要でも十分でもないことになる。でもそれらは今は考慮すべき場合ではないと言うことだ。)

上記のような必要条件と十分条件の違いが区別できない地獄医者(©︎コロラド先生)を以下に示す: このような与太には早速川上氏からダメ出しがあった。 医学的専門的な見地からすればこれはこれで当然の話なんだろうが(科学者は医者ではないので、「分野外の人に口出しされる医者」という構図への心配はなくもないものの)、このエントリでは高校数学の範疇で話を完結させる。Covidからの治癒に早期治療が幾らか有効であった場合、それは論理的には「(治療しないと治らない場合には)早期治療はCovid治癒の必要条件」として捉え、つまり冒頭で書いたような論理式を各人の信念のセットに加えるのが普通である(人によっては必ずしも必要条件ではないことまで信念セットに加えるが既に上で述べたのでここでは繰り返さない)。こういう「傾向」についての命題であっても人間は定性的な命題として認識できるわけだが、それがどのくらいの傾向なのかと言う定量的な問題についてはここでは問わない。0より1に近ければ十分であるし、抗体カクテル療法は70%らしいのでこの基準を十分に満たす。ちなみにこの場合、「Covid治癒は早期治療の十分条件」と言う。

まして「早期治療」は「早期発見」を含意する(「早期発見は早期治療の必要条件」!)ので、必然的に症状も重くない場合が多く必要な治療を医師が選択肢を検討する時間的体力的余裕もある状態をも含意するに決まっている。死にかけの一瞬でないと発症しないと言うような特殊事情もないのに、重症化してから治療を開始することにメリットがあるまたはそれを暗黙の前提とするような態度をとる医者は率直に言って知的水準が低いとみなしてよく、それどころか、やぶ医者というよりはもはやサイコパスの類である。こう言う医者だけでなく、現実世界にいる知的水準が低いのでなければ病的なイデオロギーに染まった狂信的医者が割とTwitter上では報告されている。例えばワクチン接種して有害事象が出た患者に「有害事象の原因はわからないがワクチンが原因ではない」と一文の中で矛盾している診断を堂々としてしまって、疑い例として報告しない医者であるとか。ちなみ必要条件と十分条件を混同した例については以前にもKEK野尻美保子の無様な例を紹介した。なので彼だけおかしいと言うことでもないし、京大でも理学部でも理学博士でも一旦反人権イデオロギーを身につけるとこう言う無様なことになるのだと言うことを強調しておきたいと思う。
2021/08/07追記 コロラド先生に毎度おなじみのものすごいレッテルで罵倒されてて受けた。

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