以下に示すのは2020年6月の投稿である。鈴木一人先生と言えばPCR検査にどころか検査一般に親を殺されたかのような敵愾心を見せる態度が特徴的だが、2020年6月時点で既にケースタイムライン(1人の患者の感染から回復(あるいは死亡)までのタイムライン)(図1)は明らかになっており、したがって検疫の問題はPCR検査の偽陰性ではなく、感染0日目(発症-5日)から感染3日目(発症-2日)のPCR検査でも陽性にならない不感期間であった。検査抑制論者たちのイメージの中でのPCR検査と違って現実の性能は、前症状期間から発症までの期間に陽性にできるのはPCR検査だけ(少なくとも核酸増幅検査だけ、の方が正確?)なので、それでも陽性にできない不感期間の責任をPCR偽陰性の問題にすることはできない。他のどの検査なら不感期間で陽性にできるのか、その検査を屏風から出してから言え、という話である。
そもそも14日隔離をすればそれより短期間である不感期間(3日間)の問題はほぼクリアできたのだから、なんでもかんでも「PCR検査の性能の低さ」に結びつければよいという話ではなかった。ちなみにこの時点で北大の結果「唾液検体採取成功率を考慮したPCR検査の臨床感度90%」はまだわかっていなかったが、それは日本語圏だけの問題であって弁解の余地はなかろう。この不見識を嗤うことは誰にでもできる。
検査規模の拡充以上に、PCR検査の精度の問題、とりわけ偽陰性の問題をどうするか考えておく必要があるだろう。陽性者が検査をすり抜けても、その数が少なければ多少感染者が入ってきても「ウィズ・コロナ」で対応ということでいいのか、という判断が必要。https://t.co/lRdM2dJPSt
— Kazuto Suzuki (@KS_1013) June 5, 2020
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